昔、テレビのニュースだったと思います。
「主婦がブログで月○○万円稼いだ!」
そのような内容を見た記憶が、ふと頭に浮かびました。
ブログでそれほど稼げるなんて、夢のある話です。
宝くじに当たったようなものなのかな。
いや、宝くじと違って、きっと本人が努力して稼いだのだろう。
それなら、自分にもできるのではないか。
そんなことを考えました。
ただ、そのときの私は、そもそもブログが何なのかもよく分かっていません。
「てか、ブログって何?」
そこから調べ始めたのが、私のブログ人生の始まりでした。
ネットでブログの稼ぎ方を調べると、多くの個人ブログに同じようなことが書かれていました。
当時の私は、それを見てこう思いました。
「100記事? 余裕!」
「自分には爆笑するくらい面白い記事が書ける!」
結果、私は本当に100記事を書きました。
しかし、アクセスも収益もほとんど増えませんでした。
100記事を達成した後、私は自分のブログを見ながら思いました。
「なにこれ。全然稼げないんだけど」
「てか、このブログ本当に面白いん?」
この記事では、当時の私が100記事を書いても稼げなかった理由と、現在ならブログ初心者に何を伝えるかを、正直に振り返ります。
この記事でお伝えしたいのは、主に次の3つです。
- 100記事という数字だけを目標にしても稼げるとは限らない
- 読者の悩みや検索キーワードを考えずに記事を書いても、読まれにくい
- 量を書くことよりも、正しい方向へ進んでいるか確認することが大切
テレビで見た「ブログで稼ぐ主婦」を思い出した
私がブログに興味を持った最初のきっかけは、昔テレビで見たニュースだったと思います。
主婦がブログで何十万円かを稼いでいる。
正確な金額や番組までは覚えていません。
ただ、
「普通の人が、ブログでそれほど稼げるのか」
という印象だけは残っていました。
当時の私にとって、収入とは会社から給料として受け取るものです。
自分で文章を書き、それを誰かに読んでもらうことで収入が発生するという仕組みは、まったく知らない世界でした。
「運だけで稼いだわけではないよな」
「努力すれば、自分にもできるんじゃないか」
そんな気持ちが芽生え、ブログについて調べるようになりました。
そして、アフィリエイトやGoogleアドセンスといった仕組みを知りました。
ブログに広告を掲載し、広告が表示・クリックされたり、紹介した商品が購入されたりすると報酬が発生する。
当時の私の理解は、その程度です。
誰がどのような悩みを持って検索するのか。
Googleがどのような記事を検索結果へ表示するのか。
検索意図とは何か。
キーワード選定とは何か。
そのようなことは、まったく知りませんでした。
「100記事なら余裕」と思っていた
ブログの稼ぎ方を調べると、いろいろな個人ブログで「まず100記事」と書かれていました。
当時の私は、主に個人ブログを読みながら、ブログの作り方や稼ぎ方を調べていました。
そこには、精神論に近い形で、
という内容が多く書かれていたように記憶しています。
私は、それをほとんど疑いませんでした。
100記事書けばブログに記事が増える。
記事が増えれば、いろいろな人が読みに来る。
人気が出れば、口コミでさらに読者が増える。
そこへ広告を貼れば、商品が売れたり広告収入が発生したりする。
私の頭の中では、そのような仕組みになっていました。
しかも私は、
「自分には面白い記事を書く才能がある」
と、なぜか最初から自信満々でした。
酒の席などで昔の体験談を話し、周囲が笑ってくれた経験はあります。
だから、
「この話をブログに書けば、きっとみんな笑う」
「こんな面白い話を100記事も書けば、人気ブログになる」
と考えたのです。
検索する人がいるかどうかは、一切考えていませんでした。
酒の席でウケる話をブログに書き続けた
当時書いていたのは、主に次のような記事です。
- 日常で起きた面白い出来事
- 昔経験した、とんでもない話
- 不思議な体験談
- 自分が知っている豆知識
- そのとき考えていた自分の意見
商品レビューなどは、最初はほとんど書いていません。
読者の悩みを解決する記事でもありません。
まさに、酒の席で話したらウケるかもしれないネタを、そのままブログ記事にしていました。
書いている本人は大真面目です。
「今回の記事、めちゃくちゃ面白い!」
「これは大傑作!爆笑間違いなし!」
「きっと口コミで広がるぞ!」
そんなことを本気で考えながら記事を書いていました。
今の私が当時の記事を見たら、まずこう突っ込むと思います。
「いや、これ誰が読むねん!」
面白いか、面白くないか以前の問題です。
その話を読みたい人が、Googleで何と検索するのでしょうか。
検索する言葉がなければ、検索結果から記事へたどり着くこともできません。
有名人でもなければ、見ず知らずのおじさんの日常を目的なく読みに来る人も、ほとんどいません。
当時の私は、その当たり前のことすら理解していませんでした。
本当に100記事を書き切った
「100記事書けば稼げる」と信じた私は、最初に立ち上げたブログで本当に100記事を書きました。
これは脱サラする前、まだ会社員として働いていたころの話です。
仕事から帰った後に記事を書いていました。
ただし、検索キーワードを調べる必要もありません。
競合記事を読む必要もありません。
構成をじっくり考える必要もありません。
自分が書きたいことを、思いつくまま書くだけです。
そのため、1日に1記事どころか、面白い話を思いつけば2記事書くこともありました。
文章量も、それほど多くありません。
自分の好きな内容だけを書いていたので、100記事を達成すること自体は、それほど苦ではありませんでした。
そして、ついに100記事を達成します。
「これで稼げるようになる」
「ここからアクセスが一気に増えるかもしれない」
そんな期待をしていたと思います。
しかし、何も起きませんでした。
アクセスはほとんど増えません。
収益も発生しません。
100記事達成という数字だけが残り、ブログの状況はほとんど変わりませんでした。
そこで初めて、私は思いました。
「なんじゃこれ。誰も来ないじゃん」
「100記事書いたけど、全然稼げないんだけど」
そして、冷静になって自分のブログを見直します。
「てか、このブログ本当に面白いん?」
あれほど傑作だと思っていた記事に、自分自身でも疑問を持ち始めました。
ちなみに、そのブログはドメインを更新していないため、現在はもう存在しません。
広告も何も考えずに貼っていた
最初のブログでは、Googleアドセンスの広告を適当に貼っていました。
その後、A8.netなどのASPを知り、アフィリエイト広告も掲載するようになりました。
ただし、最初は広告の貼り方も適当です。
- 記事と関連がありそうな広告を何となく貼る
- 商品について深く調べず紹介する
- 実際にはよく知らない商品を「これはいいです」と褒める
- 読者がなぜその商品を買うのかまでは考えない
今では、このような記事を書こうとは思いません。
自分が使ったこともなく、詳しく調べてもいない商品を、ただ褒めただけで読者が購入するはずもありません。
しかし当時の私は、
「記事に広告を貼れば、誰かが買ってくれる」
くらいに考えていました。
記事に人が来ていないのですから、広告がクリックされるわけもありません。
仮に読者が来ても、商品を購入する理由が伝わらなければ売れません。
今振り返ると、稼げなかった原因は一つではありませんでした。
100記事書いても稼げなかった原因
当時の失敗を整理すると、次のようになります。
| 当時の私がしていたこと | 何が問題だったのか |
|---|---|
| 自分が書きたい話だけを書く | 読者が検索する内容ではなかった |
| 面白ければ口コミで広がると思う | 無名のブログには、最初の読者がほとんどいない |
| キーワードを調べない | 検索需要があるか分からない |
| 競合記事を確認しない | 強いサイトばかりの検索結果に挑んでしまう |
| 読者の悩みを考えない | 読み終わっても役に立つ内容になっていない |
| 広告を適当に貼る | 商品を購入する理由が読者へ伝わらない |
| 知らない商品を褒める | 具体性や信頼性がない |
| 記事数だけを目標にする | 間違った方向へ進んでいても気づけない |
どれか一つが最大の原因だったというより、すべてが複合していたと思います。
一言でまとめるなら、知識不足と経験不足です。
ブログを始めたばかりなので、知らないことが多いのは当然です。
問題は、知らないまま100記事を書けば、自然に稼げるようになると思い込んでいたことでした。
100記事を書いたからこそ、間違いに気づいた
100記事を書き終えてもアクセスが増えなかったため、私はようやく原因を調べ始めました。
Search Consoleを確認すると、検索からほとんど人が来ていないことが分かります。
そこから、少しずつ次のようなことを知りました。
- SEOという仕組みがある
- 読者が検索するキーワードを選ぶ必要がある
- 検索した人が何を知りたいのか考える必要がある
- 検索結果には強い競合サイトがいる
- 稼いでいる記事には商品を選ぶ理由が書かれている
- 読者目線で記事を作る必要がある
稼いでいる人の記事を見れば、自分の記事との違いは明らかでした。
「そりゃ、こんなブログでは稼げないよな」
意外にも、絶望するというより納得しました。
理由が分からないままアクセスが来ないと不安になります。
しかし、稼げない原因が少しずつ分かると、次に何を勉強すればよいかも見えてきます。
そこで私は、1万円少しの情報商材を購入したり、SEOについて調べたりするようになりました。
ジャンルごとに別のブログを立ち上げました。
ペラサイトという手法を知れば、商品ごとの小さなサイトも量産しました。
中古ドメインはドメインパワーが強いと聞けば、よく分からない中古ドメインを購入したこともあります。
今振り返れば、この後もずいぶん遠回りしています。
ただ、100記事を書いてまったく稼げなかった経験がなければ、SEOやキーワード選定を真剣に学ぼうとは思わなかったかもしれません。
その後、SEOやアフィリエイトを学び直した私は、当時のTwitter(現在のX)経由で約3,000円の初報酬を得ることになります。

SEOを学ぶほど1記事に時間がかかるようになった
最初のブログでは、1日に1記事、場合によっては2記事書くこともできました。
しかし、SEOを勉強するようになると、記事を書く前に考えることが増えていきます。
- どのキーワードで記事を書くのか
- そのキーワードを誰が検索するのか
- 検索結果にはどのようなサイトが並んでいるのか
- 読者は何を知りたいのか
- どのような順番で説明すれば分かりやすいのか
- 自分の記事に何を加えれば価値が出るのか
- 紹介する商品が本当に読者に合っているのか
勉強すればするほど、1記事にかける時間は長くなりました。
下手をすれば、1記事を完成させるまで1週間かかることもあります。
最初のころは、思いついた話を書くだけでした。
SEOを学んだ後は、読者へ届けるところまで考えて記事を作るようになりました。
記事を書く速度は遅くなりました。
しかし、ブログ記事は速く書けばよいわけではありません。
誰にも読まれない記事を2本書くより、必要としている人へ届く記事を1本書く方が、ブログ運営では意味があると考えるようになりました。
ただし、SEOを知った後も、小手先の手法に振り回されて多くの失敗を重ねました。

初心者に「まず100記事書こう」とは言わない
現在の私がブログ初心者へ、
「まず100記事書きましょう」
と言うことはありません。
もちろん、記事を書かなければブログは始まりません。
100記事を書くくらいの覚悟で継続する、という意味なら理解できます。
しかし、100という数字そのものに特別な根拠はないと思っています。
10記事でも読者の悩みを解決できていれば、アクセスが集まる可能性はあります。
反対に、私のように検索需要を考えず100記事を書いても、ほとんど読まれないことがあります。
現在の私なら、記事数より前に、少なくとも次の3つを意識してほしいと伝えます。
誰のどのような悩みを解決するのか
記事を書く前に、
この記事は、どのようなことで困っている人に向けて書くのか
を考えます。
読者の悩みが曖昧なままでは、記事の内容も曖昧になります。
キーワードを調べる
自分が書きたい言葉ではなく、読者が実際に検索する言葉を調べます。
検索されていないテーマを選べば、どれほど頑張って書いても、検索から読者が来ない可能性があります。
私は現在、特にキーワード選定を重要だと考えています。
検索結果の競合を見る
検索したときに、大企業や有名メディアばかりが並んでいるキーワードへ、作ったばかりのブログで挑んでも簡単には上位表示できません。
検索結果を確認し、自分のブログでも勝負できる余地があるかを考えます。
100記事書いたことに価値はなかったのか
それでは、最初の100記事はすべて無駄だったのでしょうか。
収益という意味では、ほとんど成果はありませんでした。
SEOの観点から見れば、今の自分が「ウンコブログ」と呼びたくなるような内容だったと思います。
ただし、まったく価値がなかったとも思いません。
100記事を書いたことで、文章を書くことには慣れました。
WordPressの操作にも慣れました。
ブログを公開し、記事を積み重ねる経験もできました。
そして何より、
ただ記事数を増やすだけでは稼げない!
ということを、自分自身の経験として理解できました。
人から聞いただけでは、
「でも100記事書けば、ひょっとしたら稼げるかもしれない」
と思っていたかもしれません。
実際に100記事を書いたからこそ、方向を間違えた努力では成果が出ないことを、身をもって知りました。
100記事よりも、正しい方向へ進むことが大切
「ブログは100記事書けば稼げる」
当時の私は、その言葉を信じて本当に100記事を書きました。
100記事を書き切った行動力だけは、悪くなかったと思います。
問題は、何のために記事を書くのかを理解していなかったことです。
読者の悩みを考えない。
検索キーワードを調べない。
競合サイトを確認しない。
商品について深く知らないまま広告を貼る。
その状態で記事数だけを増やしても、収益にはつながりませんでした。
ブログ初心者に100記事を書くなとは言いません。
ただし、
100記事を書けば自然に稼げる
とは考えないでください。
10記事書いたら、アクセスが来ているか確認する。
検索結果に表示されているか確認する。
読まれていないなら、原因を考える。
キーワードが間違っているなら、修正する。
記事数を増やすことと同時に、進んでいる方向が正しいかを確認することが大切です。
これは、「自分には爆笑するほど面白い記事が書ける」と信じ、酒の席で話すようなネタを100記事書き続けた私からの、心を込めた忠告です。